【大阪市浪速区】ナニワではたらくひと。第1回 新世界の人力車俥夫・栗宗希光さん 「お客様ファースト」でつなぐ街と人
新世界の街を歩いていると、観光客を乗せて走る人力車の姿が目に入ります。街を案内しながら魅力を伝える「俥夫(しゃふ)」という仕事。今回は、新世界で活躍する若手俥夫の栗宗希光(くりむね ひかる)さんにお話を伺いました。

栗宗さんは、兵庫県に在住する大学生。アナウンサーを目指して養成スクールにも通いながら、週3〜4日、新世界で俥夫として働いています。この仕事を選んだ理由は「自分を成長させたい」という思いから。観光客と直接向き合う現場で、伝える力やコミュニケーション力を磨きたいと考えたそうです。

俥夫の仕事で大切なのは、初対面のお客様との距離の取り方。年齢や雰囲気に合わせて話し方を変え、安心して楽しんでもらえるよう心がけています。観光案内だけでなく、趣味や日常の話題に広がることも多く、自然な会話の中で信頼関係を築いていきます。

栗宗さんは、姫路で俥夫の経験を積んだ後、新世界へ。SNSを通じて問い合わせを行い、その経験が評価され、人力車サービスを展開する「俥天力」に採用されました。研修も短期間で修了し、現場に立っています。

俥夫頭の國領翔太さん(写真左)、先輩俥夫の河内亜颯さん(写真中)ととともに
新世界で働く中で大きく変わったのが「お客様ファースト」という意識です。以前は決められたコースや案内に関するマニュアルを重視していましたが、俥夫頭の國領翔太さんからのアドバイスをきっかけに、現在はお客様の希望に合わせてルートや会話の内容を柔軟に調整。快適に過ごしてもらえるようにとスピードもお客様の様子に合わせて変えるなど、一人ひとりに寄り添った案内を大切にしています。会話の内容も幅広く、趣味やスポーツ、時には恋愛の話題にまで広がることもあり、その場ごとの柔軟なコミュニケーションが満足度につながっていると実感しており、「自分の形ができてきた実感があって、とても楽しいです」と話す栗宗さん。日々の経験を積み重ねながら、将来の夢に向かって歩みを進めています。

新世界の街で、人と人、人と街をつなぐ存在として走り続ける栗宗さん。その姿は、訪れる人にとっても街にとっても、大きな魅力のひとつとなっています。
※人が働く姿には、その街の今が映し出されます。大阪市浪速区で働く人々に焦点を当てる連載「ナニワではたらくひと。」は不定期連載として、今後も当地で働く人々を紹介していきます。
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