【大阪市浪速区】新世界と通天閣が誕生して113年、新世界のまちと南海電鉄が共同で「新世界打ち水プロジェクト」を実施しました

2025年7月3日、新世界のまちと初代通天閣が誕生してから113年目の誕生日を迎えたことを記念して「新世界打ち水プロジェクト」が開催されました。このプロジェクトは、地域の暑さ対策とまちの活性化を目的に、新世界のまちと南海グループが共同して実施したものです。

メジャーリリースをしているプロのアーティストも参加。新世界発のレコードレーベル・CROSS CULTURE RECORDSのみなさん(提供:通天閣観光 高井光貴様)

今年は例年よりも梅雨明けが早く、大阪にはすでに厳しい暑さが訪れています。そんな中、約50人の参加者が新世界のまちの清掃活動を行った後、地域の猛暑を少しでも和らげるために、通天閣下の広場に地域住民、商店街の人々、地元のミュージシャン、ホテルスタッフに加え、通天閣や南海電鉄、阪堺電気軌道の関係者らが集結。代表者20人がバケツとひしゃくを手に、打ち水を実施しました。

打ち水イベントの冒頭に、新世界地域活動協議会の大西幸次郎会長が「みなさんに、とにかく涼しくなっていただきたい。ちょっとでも涼しくなるように、気持ちを込めて打ち水をしてください」と開催宣言しました。

打ち水は「新世界、通天閣へ!」という新世界町会連合会の近藤正孝会長の掛け声に呼応する形で「いらっしゃ〜い!」と返すなど、参加者たちが声を合わせながら盛り上がりました。続いて「新世界113周年、おめでとう」「通天閣もうすぐ70周年、おめでとう」「夏休みは通天閣へ、いらっしゃ〜い」といった掛け声が繰り返されました。

そして最後は「南海電車さん、ありがとう!」という声で締めくくられました。

この日、通天閣の公式アイドルであり、 南海電鉄が推進する地域共創型のまちづくりプロジェクトの応援団”グレーターなんばチアーズ”を務めている「アイドルズ」のメンバー、山本真菜さん(写真右)と重田望結さん(写真左)もイベントに登場。2人はそれぞれ浴衣姿で登場し、山本さんは母親から譲り受けた浴衣を、重田さんは山本さんの祖母が生前愛用していたという浴衣を着用していました。

打ち水が始まる前には、アイドルズの2人が通天閣や特急ラピートなどが歌詞に登場するオリジナル曲「にどづけしないで」を披露し、参加者たちは手拍子をしながら楽しみました。「かわいい」と声援を送る人もおり、街の人々とのほのぼのとした交流の場となりました。

なお、イベント中には気温と地表面の温度の変化も測定されており、打ち水実施後、気温は0.8度、地表面の温度は10.2度下がったことが確認されました。打ち水は、道路や庭に水を撒くことで涼を感じることができる日本の昔ながらの知恵であり、身近にできるヒートアイランド対策の一つとしても注目されています。

イベントの締めくくりには、通天閣観光の金森哲朗会長が御礼のあいさつに立ち、「今は万博の後押しもあって非常に多くのお客様でにぎわっていますが、秋以降の動向は若干心配しています。打ち水で暑さの温度は少し下がりましたが、今ここにあるにぎわいや熱気は冷まさずに、むしろ燃やして、みなさんと一緒に、ますますにぎわいのある元気な街に、南海電鉄とも力を合わせてこの街をもっと磨いていきます」と熱い想いを語り、地域の人々に協力を求めました。

今回の打ち水プロジェクトが実現した背景には、新世界町会連合会の近藤正孝会長(写真左)と南海電鉄の梶谷知志専務(写真右)との“まさかの再会”がありました。2人は今宮高校時代の同級生で、剣道部で共に汗を流した仲間であり、当時、梶谷専務は後輩を連れて、近藤会長の実家が営んでいた新世界のお好み焼き店によく通っていたという思い出があるといいます。互いの状況は長年知っていたものの、本格的に話をしたのは10年以上ぶりのことで、その再会をきっかけに「一緒に何かやろう」という話になり、今回のプロジェクトが実現するきっかけとなったようです。近藤会長は「風情と人情味、季節感があるイベントになってうれしい。新世界の誕生日である7月3日の恒例行事として根づかせていけたら」と今後も継続したい意向を示しました。

さらには「新世界のまちは大きな道路に囲まれていて、これまで何十年と外部のまちや企業と一緒になって、何かをやるという機会がなかなか無かった。しかし、通天閣が南海グループに加わったことで、偶然にも縁がつながり、まちおこしに南海電鉄さんにも関わってもらえるようになり、とても心強い。将来に大きな展望が開けてきた」と語りました。梶谷専務は「街の名前が“新世界”というぐらいですから。正真正銘の“新世界”がこれからできていくと思いますね」と、今後への期待を滲ませました。

このように、113周年を迎えた新世界は、地域の結束、そして民間企業との連携によって、新たなにぎわいの未来へと歩み始めています。打ち水というささやかな取り組みが、街の温度だけでなく、地域の人々の心をも潤した一日となりました。

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