【大阪市浪速区】通天閣観光が新世界の通行量と来街者の調査結果を新世界町会連合会に手交、平日は外国人客が半数超え
通天閣を運営する通天閣観光株式会社が実施した「新世界歩行者通行量調査」と「来街者調査」の結果が2026年7月29日、新世界会館で新世界町会連合会に手交されました。

通天閣観光の福井良佑取締役営業部長(写真右)が、新世界町会連合会の近藤正孝会長(写真左)に調査結果を書面で手交。新世界を訪れる人の動向や、国内外からの来街者の特徴など、今後の街づくりにつながるさまざまなデータが明らかになりました。今回の調査では、新世界が国内外から多くの観光客を集めるエリアであることに加え、曜日による来街者の違いや、エリアごとの人の流れなど、今後の観光施策や地域振興に役立つ貴重なデータが示されました。

◆平日は外国人比率が約半数に
歩行者通行量調査は2025年9月と2026年1月に実施されました。
2025年9月13日(土)の来街者数は約9万5,000人で、そのうち外国人は29.8%。一方、9月16日(水)は約4万7,000人と来街者数は半減するものの、外国人比率は45%まで上昇しました。
さらに2026年1月17日(土)は約7万2,000人で外国人比率28%、1月19日(月)は約4万人に対して外国人比率は51%となりました。
この結果から、休日は日本人の割合が高い一方、平日は外国人観光客の割合が大きく増え、インバウンド客が平日の来街者数を支えていることがうかがえます。

◆人の流れにも特徴
調査では人の流れについても分析が行われました。最も通行量が多かったのは恵美須町交差点方面からの流入で、休日・平日ともに主要な玄関口となっています。また、多くの来街者が北から南へ移動していることも分かりました。一方で、動物園前・新世界ゲート付近では日本人利用者の割合が高く、午後3時から4時台にかけて流出が目立つ結果に。休日と平日で通行量に大きな差があり、外国人観光客は動物園方面へ向かう割合が比較的少ないことも判明しました。さらにジャンジャン横丁方面からは日本人の流入が多く、スパワールド前では流出が多いなど、エリアごとの特徴も明らかになっています。
◆来街者アンケートは915人が回答
来街者調査は2025年9月16日から21日までの6日間、11時から19時まで調査員が対象者に面接で聞き取る形式で実施され、国内468人、海外447人の計915人が回答しました。

◆国内客は関東、海外客はヨーロッパが最多
国内客は20代が34%で最も多く、50代以上が24%と続きました。
海外客は20代が46.8%、30~40代も43%を占め、40代以下で8割以上となっています。
居住地では、国内客は関東地方が40%で最多。海外客はヨーロッパが41%と最も多く、東アジア(中国・台湾・韓国・香港)が22%という結果でした。
◆初めて訪れる人が多数
新世界への来訪は、国内客では54%、海外客では84.8%が「初めて」と回答。
同行者は、国内客では友人(39.5%)、家族(34.2%)が中心で、一人旅も12.2%ありました。海外客はカップル(30.4%)が最も多く、家族(24.8%)、一人旅(21%)が続いています。
◆一番人気はやはり通天閣
訪問予定地では、国内客・海外客ともに通天閣が最も多い結果となりました。
国内客は通天閣(73.7%)、串カツ店(33.5%)、ジャンジャン横丁(20.5%)の順。
海外客は通天閣(60.6%)に続き、新世界の屋台(50.6%)、串カツ以外の飲食店(26.6%)となりました。一方で「通天閣に上る予定ですか」という質問には、国内外とも約6割が「上らない」と回答しており、街歩きを目的とする来街者も多いことが分かります。
◆SNSが集客の中心に
来街のきっかけは、国内客ではWEBやSNS、家族・知人からの紹介が約56%を占めました。海外客ではSNSが36.7%で最も多く、WEBサイト32.7%が続きます。「近くまで来たので立ち寄った」という回答も約2割ありました。また、国内客では2.1%に過ぎなかった「ガイドブック、雑誌、本をみて」の項目が外国客では17.7%に上りました。
◆満足点は「食事」、課題は「衛生面」
新世界の満足点として最も多かったのは、国内外とも「食事のおいしさ」。国内客は「街並みや雰囲気」、海外客は「写真スポット」を評価する声も多く見られました。一方、不満点では国内客・海外客ともに「特になし」が最多でしたが、「衛生面」や「トイレの数」などを改善点として挙げる回答も一定数ありました。

今回の調査結果を踏まえ、両者は持続可能な街づくりに向けた課題や今後の展望についても意見を交わしました。近藤会長は「現在は海外客が平日の数字を支えてくれていますが、街の本当の底力をつけるには、リピーターとなってくれる大阪の人たちに常連になってもらうことが大切。平日の基盤を地元である大阪のお客様に支えてもらうようになることが今後の課題」とコメント。福井取締役も「平日の海外のお客様、土日の日本人のお客様、どちらも大切にしたい。ただ、身近な人ほど、いつでも登れるなどと思ってしまわれるのか、案外通天閣に登ったことがない方も多いんです」と共感。

さらに近藤会長は、かつての観光地ではなかった時代には、仕事帰りにパチンコや麻雀、囲碁将棋、うどん屋や飲食店、喫茶店などを利用しながら街で長い時間を過ごす日本人の常連客が多く、地域の店同士で消費が循環する街のエコノミーが形成されていた当時の様子を振り返りました。その話を聞いた福井取締役は「近藤会長から昔のお話を聞いて、なおさらその思いを強くしました。NANKAIグループが進めている『グレーターなんば構想』の狙いの一つが、多くの人に来てもらい、1分でも長く滞在して楽しんでもらい、また来たいと思ってもらうことにあります。このエリアにどれだけ楽しめるものがあるか、それで何時間満喫して楽しんでもらえるかということを、新世界を中心に考えて増やしていけたらと思います」と語り、滞在時間を延ばすことが街のにぎわいや地域経済の活性化につながるとの考えを示していました。
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