【大阪市浪速区】「広告」「衣服」「生活」「まち」4つのデザイン軸に高島屋の歴史と変遷を知ろう!高島屋史料館で企画展『DESIGN MANIA』開催。12/23まで
高島屋東別館3階にある高島屋史料館では、高島屋の「広告」「衣服」「生活」「まち」という4つのデザインを軸に、高島屋の歴史と変遷を紹介する企画展『DESIGN MANIA〜百貨店・SCのデザイン〜』を開催中です。
大正期に本格的な百貨店として台頭した高島屋は、昭和初期に大阪と東京に大型店舗を相次いで開店。流行を発信すると同時に、文化を創造する場となった高島屋の歴史と変遷、現在の進化を、時代の流れとともに、デザインという切り口で紹介していますが、展示物それぞれに秘められたストーリーやエピソードなども知ることができ、見ごたえのある内容となっています。
「南海高島屋」(現在は大阪高島屋)の一部開店を知らせるポスター。当時は他店にはなかった冷房装置が地階と7階のサロン食堂に設置されていたことから、「今年の避暑はなんばの高島屋で」と言われ、連日大盛況だったといいます。
大正から昭和時代に活躍した洋画家の高岡徳太郎が描いた東京日本橋高島屋の新刊増築本館改装を知らせるポスター(真ん中)は、3人の家族と洋装の女性を描いています。 当時、地下鉄日本橋駅の高島屋地下連絡通路の壁面には芸術家の岡本太郎がデザインしたモザイクタイル壁画「創生」がありました。その原画も展示されています(左)。
タイから買い受けたメスのゾウ高子ちゃんが4年間、東京日本橋高島屋の屋上で飼育されていました。
東京高島屋の新装開店を記念して、長堀高島屋(大阪・長堀橋)と南海高島屋(大阪・なんば)両店で行われた「全店感謝大安売」の大ポスター。
高島屋では専属のドロシー・エドガーズという女性デザイナーが、1933年から洋装ファッションを手がけていました。
毎年春秋に行われていた高島屋の呉服催事「百選会」。斬新で奇抜な流行呉服が集まる名物催事でした。大正2年から平成6年に至るまで、計183回行われたそう。
1980年代〜90年代に流行したファッション。フランス人デザイナーブランド「ティエリー・ミュグレー」、イタリア人デザイナーブランド「ロメオ・ジリ」の現物も展示されていました。
画家の山口晃さんによる、東京メトロ日本橋駅にある日本橋を描いたステンドグラスのパブリックアート作品「日本橋南詰盛況乃圖」の原画をじっくり見ることもできます。
特別展示は、同志社大学社会学部メディア学科の竹内幸絵ゼミ3回生(2023年度)が、高島屋の歴史をふまえた上で「新取の精神/美/暮らし/まちづくり」をテーマに、百貨店の未来のための提言をポスターで表現した4作品。
「変わらないのに、新しい 衣 食 住」 / 「集めて集まるトクベツ、作って生まれる暮らしと町。」
「ワンダーランド、再始動。」/「Art in Life 日々ある美」
企画展『DESIGN MANIA』の開催は2024年12月23日までですが、展示物は1部と2部の入れ替え制となるため、会期は、第1部が9/27〜10/28、第2部は11/9〜12/23となっています。休館日は毎週火曜と水曜で、入場料は無料です。開館時間は10時〜17時(入館は16時30分まで)。
会期中、毎週土曜日の14時から約30分間、学芸員によるギャラリートークが行われます。申し込み不要、希望者は開始時間までに企画展示室へ。
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